【Debian】open-vm-toolsをインストールしたのにクリップボードの共有ができない
先日、VMware WorkstationのゲストOSとしてDebian 12.6.0をインストールし、KDEをデスクトップ環境として設定しました。DebianのKDEはKDE Plasmaが設定されます。この時、Debianのインストーラは自動的にopen-vm-toolsをインストールしてくれるのですが、KDE Plasma環境においてホストとゲストの間でのコピー＆ペーストができませんでした。
対処方法について検索すると以下の方法がよく出てきます。
- open-vm-toolsの再インストール
- 仮想マシンの設定の見直し
しかしながらどちらを試しても現象は変わらず、ホストとゲストの間でコピー＆ペーストができませんでした。英語にまで範囲を広げていろいろ検索してみたのですが、それらしい情報が見当たらず困っていたところ、ふとログイン画面のセッションのところに気が付きました。DebianはKDEをインストールすると、Plasma(Wayland)とPlasma(X11)の2つが用意されるようです。そして、セッションはPlasma(Wayland)となっていました。
これをPlasma(X11)にしたところ、ホストとゲストの間でコピー＆ペーストができるようになりました。そこで改めてWaylandをキーワードに含めて検索してみると、以下が見つかりました。
Copying text to the host from (pure) Wayland clients doesn’t work on Fedora 32 #443
また、Arch Linuxの「VMwareにArch Linuxをゲストとしてインストールする」には、Waylandではコピー/ペーストが働かないと記述があり、上記ページへリンクされていました（同時にXwaylandでは動作するとも書かれています。動作しなかったのは確認したのがKateだったからでしょうか）。
open-vm-toolsとWaylandでは、ほかにも仮想マシンのウィンドウサイズの変更にゲストの解像度変更が追従しないなどの問題もあるようです（これは対処可能なようですが）。
ということで、VMware上ではWaylandはまだ使わないほうがよいかもしれません。